2023年3月14日から19日にかけて、アメリカ合衆国ラスベガスコンベンションセンターにて、北米最大の建機見本市と名高いCONEXPO2023(コンエキスポ2023)が開催されました。建設業界で最も大きな展示会の1つであり、世界中から建設関連メーカーが最新の製品やサービスを出展しています。コロナ禍を経て3年ぶりとなる今回の開催では、およそ2800社が出展、来場者は139,000人に上り、前回の2020年度開催時を上回る大盛況に終わりました。CONTECH MAG編集部は2023年3月16日、17日の2日間にかけてこの見本市を視察。本レポートでは現地の出展ブースの一部をご紹介します。
世界展開しているコマツは、重要な展示会の一つであるCONEXPO展示会にも力を入れて
いる様子でブーススペースもかなり大きく展開。展示ブースでは、建設現場での効率的な作業や安全性を高めるためのソリューションとして、自動運転技術を搭載した建設機械や、建設現場のデータをリアルタイムで収集し、分析するためのクラウドサービスなどが紹介されていました。
自動車メーカーとして有名なVolvo。外の展示会場では最大のブースで展示。CONEXPOのパンフレットの裏表紙にVolvoが広告を出稿していました。Volvoは車体の高耐衝撃性能で知られており、建機にも力を入れています。
コンピューターでお馴染みのHPは、HP SitePrintという地面に自動で製図を行う小型ロボットを展示していました。ソフトウェア技術を生かした建機の開発・製造を行っており小さいブースながら、会場の目を引く存在感を放っています。
携帯可能なプリンター。様々な種類の素材に高速で正確に印字することが可能。バーコードやQRコードの印刷にも対応しており、様々な用途に使用することができます。
軽量/耐衝撃性/通気性に優れたシンプルデザインが特徴。Bluetoothなどの無線技術を使ってスマートフォン接続可能。作業員の連絡先、個人識別情報、健康情報、位置が確認可能です。
軽量かつコンパクト設計。エアフローシステムを搭載し空気循環・内部湿気を除去に有効。日差しや風、雨、泥などから顔を保護する多機能バイザー付き。交換可能なパッドを備え、洗浄や交換が可能です。
建設工事現場で使用される建物の外壁や足場を覆うプリントシート。環境に優しい素材を使用しており、廃棄後も再利用可能です。カスタムデザインのシートの印刷に対応しており、建設工事現場で使用できる長期間の耐久性があります。
独自のGPSを駆使して3D空間の位置を認識し、移動する事で測定可能です。描画もでき、標高の変化、勾配、円、曲線も測定できます。
再利用可能な建設用入口マットを採用し、泥汚染抑制を実現。トラックアウトコントロールマットシステムは、道路の清掃作業の短縮に役立つ可能性があります。
現場の職人向けに設計、素材選出されたデザインが売り。底下のラバーソールにはコンクリート上で作業できるように防水で滑らない特殊素材が使用されています。
高さの問題を解決するアルミ製ローリングタワーの専門足場メーカー。取り扱いが簡単で容易に持ち運びができます。軽量なアルミ製という事もあり2名体制で設置可能です。
塗装プロセス全体を通じてーとAIを組み合わせた外壁塗装ソリューションを展開しています。塗布効率の最大化、資産保護の向上を実現します。
最大350mの長距離スキャンが可能。メニューが豊富で多種類の測量スキャンデータの取得が可能です。FARO 3D Visionaryはスキャナーのハードウェア製品のほかソフトウェアも展開しています。
ドローンで空中から照らすタイプのLED照明製品です。操作領域を上から照らし危険な暗所を排除します。全天候型(IP-65)、約800㎡で必要光度を与える事が可能です。
いかがでしたか?今回はCONEXPO2023の現地レポートとして、出展製品の一部をご紹介しました。
大型建設機械が目を引く一方で、全体として自動運転技術や人工知能の活用、クラウド技術、建設現場のデータ分析、仮想現実技術の活用など、安全性や生産性を向上させるためのデジタル技術の応用製品が多かったことが印象的でした。また環境問題が世界的な関心事となっている中、省エネルギー設備、再生可能エネルギー、環境に配慮した建材・資材など、より環境に優しい技術をアピールする企業・ブースも多く見られました。次回のCONEXPO開催は2026年3月3日から7日が予定されています。
CONTECH MAG編集部としても、建設業界のグローバルトレンドについて調査を進めることができ非常に有意義な機会となりました。今後も建設業界の最新動向の発信を行ってまいります。