日本におけるConTech(建設テック)関連のニュース 2020年10-12月分をまとめております。
米国iBuyer大手のオープンドアが上場(Link)
ソフトバンクらが支援する不動産テック オープンドア(Opendoor)は時価総額約1.6兆円で上場。オープンドアは中古住宅を即日見積買取をすることで、2019年は約1万9000戸の住宅を販売し、47億ドルの売上をあげたが、3億3900万ドルの損失を計上した。競合としては、ZillowやRedfin、Offerpadなどのスタートアップがあるが、不動産のiBuying市場はまだ勃興期であり、160兆円規模の米国住宅市場のわずか0.5% に過ぎないといわれている。
大林組、コンクリート受入管理システムでのブロックチェーン活用に向けた実証実験を開始(Link)
株式会社digglueと株式会社大林組は建設現場で利用されるコンクリート受入管理システムの検査データを、ブロックチェーン上に記録するシステムを開発。建設現場のコンクリートを受け入れる際に、コンクリート受入検査システムへの測定値や写真などの検査データを記録し、検査履歴管理システムのデータベースにアップロードし同時にブロックチェーンへの書き込みを実施、ハッシュ値を突合し、一致すれば改ざんがないことを証明できるシステム。
フォトラクション、ランドデータバンクの提供する新たな建設業界向け金融サービスと連携(Link)
建設・土木の生産支援クラウド「Photoruction」は、建設業界への金融サービスプラットフォームを提供するLDBと連携し、「Photoruction」に蓄積された工事写真などの工事データをもとに与信し、ファクタリング等従来の資金調達手段に比して安価な料金体系で立替・決済サービスを提供を開始します。従来工期中に発生する協力会社や資材メーカーへの支払いを、完工後一括後払いとすることが可能になります。
新築スマート住宅「HOMMA ONE」販売開始から21日で売却完了(Link)
次世代のスマートホームの実現を目指すHOMMA, Inc.(Founder & CEO 本間 毅)は、プロトタイプ住宅「HOMMA ONE」を2006年以来のベニシア市における住宅価格の最高額である約$2M(約2億1000万円/2020年11月10日時点)にて販売情報公開から6日でローカルの購入希望者からのオファーを受諾。売却手続きの完了までわずか21日という極めて短期間での売却完了した。
コロナ渦でも建設テックへの投資拡大、日本勢にも注目集まる(Link)
CBインサイツによれば2020年7~9月期の大企業などによる建設テック関連のスタートアップ投資件数は過去5年間で最高水準となった。新型コロナウイルスの感染拡大で建設関連の作業が一時休止したものの、各社は建設現場を管理し、効率化する技術に資金を投じている。
カヤックが建築家等マッチングサービス「SuMiKa」を事業譲渡(Link)
カヤックは所有する建築家等マッチングサービス「SuMiKa」をメディア業界のDX化支援を行うINCLUSIVEに譲渡します。『SuMiKa』は建築家等の登録専門家数1,777、注文住宅領域では最大級のサービスプラットフォーム。新築、建替え、リフォームや店舗の増改築を検討中の施工主に向けたサービスとして、施工主が建築要件を発信し、専門家とのマッチング機会を創出するマッチングプラットフォームサービスを提供しています。
建材版「食べログ」が発進、建築家・谷尻誠氏の発案は実務者を救うか(Link)
建築家であり、起業家でもある谷尻誠氏は、建築設計者やインテリアデザイナーなど、空間デザインを手掛ける実務者向けの検索サービス TECTURE(テクチャー)を立ち上げた。無料で利用できる。 空間デザイン事例の検索、建材・家具の製品検索、メーカーへの問い合わせまでをワンストップに行うことができ、誰でも簡単に利用でき、従来のオフライン重視の働き方を一気に改革する新しいプラットフォームを目指す。
「AEA2020」で中国新興の建築テック 以見科技(Onesight Technology)が3位受賞(Link)
成長著しいアジアのスタートアップを集めた「アジア・アントレプレナーシップ・アワード2020(AEA 2020)」において中国の建設テックスタートアップ 以見科技(2018年創業)が3位受賞した。以見科技は、BIM3Dモデルを基盤に、AR・VRやIoTなどの技術を活用し、建築設計、施工、維持管理までのあらゆる工程を可視化、施工の精度を向上させ、管理コストの削減も実現する。日本では竹中工務店などとも協業。清水建設や鹿島建設とも技術提携の話を進めているという。2019年に住友商事グループ傘下CVCから出資を受けている。
3Dプリンターで建築資材を現場成形(Link)
土木工事を手がける吉村建設工業は3次元(3D)プリンターを活用して現場作業の効率化に乗り出す。従来は工事現場で熟練職人が成形していた建築資材を3Dプリンターで代替し、省人化や工期短縮を図る。土木建築用3Dプリンター開発のポリウスと連携して実証実験に乗り出し、2021年に本格導入する計画
米セコイアが建設テックスタートアップ アンドパッドに投資(Link)
建設業の施工管理アプリのアンドパッドは海外VCとして著名なセコイア・キャピタル(中国部門)とミネルバ・グロース・パートナーズから20億円を調達。新サービスの開発や人材獲得に充てる。アンドパッドは建設現場で働く職人や管理者、発注者がクラウド上で図面や工程表などを共有できるアプリを提供。労働集約型だった建設業のデジタル化を進める。
空き家解体市場が急拡大 クラッソーネが新サービス投入(Link)
空き家やビルの老朽化により解体市場は拡大している。解体市場は30年に109万戸、40年に130万戸発生。20年~40年の合計数は2237万戸と予測する。クラッソーネは施主と工事会社に対して、第三者賠償責任保険、着手金保証、完工保証を組み合わせ、空き家処分の不安を解消する新サービス「くらそうね安心保証パック」の提供を開始する。