日本におけるConTech(建設テック)関連のニュース 2021年4-6月分をまとめております。
A.L.Iとエアロダインが再エネ設備をドローンで点検(Link)
ドローン事業を手掛けるA.L.Iテクノロジーズ(東京・港)とマレーシアのドローン大手エアロダインの日本法人は共同で、太陽光や風力発電設備の点検サービスを開始。
竹中工務店、高所作業車の管理アプリを開発。稼働状況把握を目指す。(Link)
竹中工務店は建物の建築現場で天井の設備や内装の工事などに用いられる高所作業車の管理アプリを開発したと発表した。ビーコンで高所作業車の位置を把握して、利用・予約状況がタブレットやパソコンから一目で確認できる。グループ会社を通じて外販も開始し、建設現場の作業効率化をめざす。
空の8K動画映像を映し出すデジタル天窓Window Sky(Link)
LandSkipは室内の天井に設置したデジタル天窓に空の8K映像を配信するデジタル天窓「Window Sky」(ウィンドウ・スカイ)の発売を開始した。バーチャルウィンドウの新ラインナップとして6月1日の「景観の日」に発売開始となった「Window Air」は、1枚あたりのサイズ約49インチ、重さ約12kgのパネルを最大16枚まで連結して大きな天窓を構成できる。
Sidewalk Labs、リアルタイムに都市部の駐車スペースを管理するセンサーPebbleを発表(Link)
Alphabet(アルファベット、Googleの親会社)傘下の都市イノベーション企業であるSidewalk Labsは、駐車場や路上駐車スペースの空き状況をリアルタイムに提供して都市部の駐車スペース管理を支援する車両センサー「Pebble」を発表した。Pebbleは、駐車スペース(地面)に設置された小さな球状のセンサーが車両の有無を記録する。街頭などに取り付けられた、太陽電池で駆動するゲートウェイハードウェアによって、携帯電話ネットワーク経由でデータがクラウドに送信される。データは不動産開発会社や駐車場運営会社、自治体などがダッシュボードで閲覧・分析できる。
オフィス再開、だけど僕らは旅に出る 米国変わる働き方(Link)
新型コロナウイルスの影響で閉じたオフィスを再開する動きが米国で広がってきた。望めばすぐにワクチンを接種できる環境が整い、金融機関やIT(情報技術)など多くの企業が約1年ぶりに従業員を迎えている。ただ、単純に以前の姿に戻ると見る向きは少ない。米国の働き手は就業日数のうち20%を在宅勤と言われている。
日立建機、月額5万円台でドローンから地形の3次元画像を提供(Link)
日立建機は土木や建設工事の地形の測量で、ドローン(小型無人機)から撮影した画像を基にクラウド上で3次元の点群データを作成するサービス「Solution Linkage Point Cloud」を月額5万5000円で提供を開始する。次元の点群と画像を作成する機能に絞り込んで初期投資費用抑え、これまでドローンの導入が進んでいなかった中小企業の利用を想定する。
東急建設、国内外のベンチャー投資に向けた50億円の出資枠を設定(Link)
東急建設は、国内外のベンチャー企業を対象に50億円を上限とする出資枠を設定。出資領域は、「脱炭素」、「廃棄物ゼロ」、「防災・減災」および競争優位の源泉「人材」、「デジタル技術」の拡大に寄与し得る企業を対象とし、建設事業とのシナジーを発揮する新規事業を検討。
VUILD、デジタル家づくりプラットフォームを開発(Link)
建築テック系スタートアップ VUILDは、共創型戦略デザインファーム BIOTOPEと協業して、デジタル家づくりプラットフォーム「Nesting β」を開発した。「Nesting β」は日本各地のコミュニティホストが提供する敷地の中から好みの土地を選択。書斎やスタジオ、店舗や工房など、理想の暮らしをプランニングしながらアプリで間取りを設計すると、瞬時に家の形が立ち上がる。概算の見積もりを取得でき、予算と要件を確認しながら間取りの調整をすることができる。
クラッソーネと駐車場事業提携で空き家解体後の土地活用サポート(Link)
解体工事・外構(エクステリア)工事の一括見積もりWebサービスを運営するクラッソーネと、駐車場事業を担う日本パーキング株式会社は、空き家解体後の土地活用を想定して業務提携を実施。
鉄道の保線作業、人型ロボで対応。人機一体が試作機を開発(Link)
立命館大学発のスタートアップ、人機一体(滋賀県草津市)はJR西日本や日本信号と共同で人型重機(ロボット)の試作機を開発した。コックピットの操縦者の動きを光ファイバーで伝え、関節に仕込んだモーターが駆動して繊細な動きを再現する。人員不足や夜間の重労働に悩まされる保線作業などを大幅に効率化できる。鉄道の保線の現場で、電線を支える鉄柱などの塗装や部品交換、線路沿いの木の伐採など高所作業での活用を目指す。人機一体の金岡博士社長は「実用化に向けて今は50%程度の完成度。さらに作業の精度を上げていく」と話す。安全性を高めるためのソフトの改良のほか、関節数の増加や操縦のしやすさなどの改善を進める。
大成建設、長周期地震動の予測時間10分の1に改善(Link)
大成建設は、巨大地震発生時に高層ビルを大きく揺らす「長周期地震動」について、予測計算の時間を従来の10分の1以下に短縮できる技術を開発した。広域での地震動波及について簡易な計算モデルを採用。計算時間の効率化で様々なパターンの長周期地震動を設定した設計ができ、より地震に強いビルの建設に生かせるという。「3次元FEM」と呼ばれる計算手法を改良し、大規模地盤と建物周辺地盤の2段階に分けて長周期地震動を予測する。
4~5日かかっていた予測時間を5~6時間程度に短縮することができた。
コマツやドコモなど4社 建設業のDX支援へ新会社を設立(Link)
コマツやNTTドコモなど4社は、建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する新会社「EARTHBRAIN(アースブレーン)」を設立すると発表した。コマツの子会社に残りの3社が出資する。具体的には遠隔から監視する技術などの開発を進め、建設現場の「見える化」を推進。これらの技術から取得できる幅広いデータを活用して、建設現場のあらゆる工程で自動化や業務効率化のITサービスを提供できるようにしていく。
日揮ホールディングスが社会システムのデザイン及び構築を実現するためJGC MIRAI Innovation Fundを設立(Link)
日揮ホールディングスはグローバルブレインと共同で、JGC MIRAI Innovation Fund(総額:50 億円 )を設立。構想する未来の社会システムの構成要素である「カーボンニュートラル の実現」、「持続可能で強靭なインフラの構築」、「人生 100 年時代を見据えた生活の質向上」、 「産業のスマート化」に対して革新的な技術・ビジネスモデルを有する国内外のスタートアッ プ企業へ投資を行うとともに、日揮及び日揮 HD のグループ各社(以下、日揮グループ)が持つ経営資源を活用する事で、投資先スタートアップの成長を支援しながら日揮の同領域における成長モデルの創出を目指す。
大林組が内装仕上げ検査に複合現実アプリ、22年度に全国へ導入目指す(Link)
大林組は施工現場の映像に3次元モデルを合成するMR(複合現実)技術を使い施工管理業務を効率化するアプリケーションを開発。確認したい対象物にタブレット端末をかざすと、寸法や材質といった属性情報や検査の記録などを一覧できる。BIMデータと重ね合わせて表示が可能。映像に重ね合わせるために必要な位置情報の取得には、現場の床などに設置したA4サイズのQRコードのマーカーを使う。端末のカメラでQRコードを読み取るだけでよい。カメラの映像や端末に内蔵した加速度センサーの情報を基に位置情報を認識する技術を併用して、重ね合わせの精度を高めた。
数兆円規模の鉱山自動運転市場は投資のチャンスか 中国ですすむ実用化(Link)
自動運転の実用化が最も進んでいるのは鉱業業界だということがわかる。中国では、少なくとも6社が鉱業の無人化ソリューションを提供し、内モンゴル、河南省、北京市などで実地テストや運営を始めている。中国国内の鉱山ですべて無人化輸送が実現できれば、市場規模は数千億元(約数兆円)と言われておりスタートアップがしのぎを削っている。
AIが平面図面の積算を行うWEBサービス「TEMOTO(テモト)」が公開(Link)
野原ホールディングス株式会社は、平面図に記載された情報をAIが読み取り部屋の内法面積等[i]を自動で概算積算しデータ化する「TEMOTO(テモト)」を開発しました。2021年3月30日から一般公開しているベータ版は、無償利用可能。従来、建設関連会社等の積算業務は、担当者が図面を見ながら地道に手動で面積等を算出する「手拾い作業」が大半でしたが、積算業務は、後工程の建材発注等にも影響する重要なものですが、作業負荷が多く人為的ミスを誘発しやすい点が課題とされており、「TEMOTO」は、図面(PDF)をAIが読み取り、部屋の内法面積等を自動で拾いデータ化する。